2026年10月04日
「反抗期の子どもには、何を言っても反抗される」
――実は「反抗」ではなく、「自分で決めたい」というサインかもしれません
「何を言っても、反抗してくる」
「昔は素直だったのに……」
「『勉強しなさい』と言えば怒る。
『早く寝なさい』と言えば怒る。
何を言っても『うるさい!』と言われる」
子どもの反抗期に、そんな経験をする親御さんは少なくありません。
親としては、「親の言うことを聞かせなければ」と思います。
ところが、ここで少し見方を変えてみてはいかがでしょうか。
反抗期は「親に逆らいたい時期」ではない
思春期になると、子どもは少しずつ、
「自分はどうしたいのか」「自分はどう考えるのか」を、自分自身で決めようとします。
これは、成長の大切な一部分です。
心理学でも、思春期・青年期の重要な発達課題の一つとして、**「自律性」**が挙げられています。
つまり、「親の言うことに反発する」という行動の裏側には、
「自分のことは、自分で決めたい」という気持ちが隠れていることがあります。
では、どう対応する?
ここで、ちょっと意外な方法があります。
子どもに、「どうする?」と聞いてみるのです。
例えば、「勉強しなさい!」
ではなく、「今日、勉強するなら何時からやる?」
「早く寝なさい!」
ではなく、「今日は何時までに寝る?」
「部屋を片付けなさい!」
ではなく、「今日やる?それとも明日の午前中にやる?」
もちろん、何でも子どもの自由にしていいという話ではありません。
親が決めるべき「ルール」はあります。
でも、ルールの中に「自分で選べる部分」をつくる。
これがポイントです。
「命令」から「選択」へ
「宿題しなさい!」と言われれば、
子どもの頭の中では、「やらされる」という感覚が生まれます。
そこで、「夕食前にやる?それとも夕食後にやる?」と聞く。
すると、「どちらにするかは自分で決められる」という感覚が生まれます。
親が求めている結果は、実は同じです。
「宿題をする」
でも、「親にやらされる」のか、
「自分で選んだ」と感じるのか。
この違いは大きいのです。
もう一つ、意外な方法があります
それは、「すぐに答えを教えない」ことです。
子どもが、「どうしたらいい?」と聞いてきた。
そこで、「こうすればいいじゃない」と、すぐに答える。
親としては当然のことです。
しかし、ときには、「あなたはどうしたいと思う?」と聞き返してみる。
「分からない」と言われたら、
「じゃあ、一緒に考えてみようか」でいい。
親が答えを与えるのではなく、
子ども自身に考えさせる。
これも「自分で決める力」を育てる関わり方です。
「何でも自由にする」は違う
ここは、とても大切です。
自律性を尊重することと、「何をしてもいい」は違います。
危険なことをしたり、他人を傷つけたり、守るべきルールを破ったりする場合には、親がきちんと止める必要があります。
だから「何でも好きにしていいよ」
ではなく、「ここまでは親が決める。でも、その中ではあなたが決めていい」という考え方です。
「正しいこと」を言い続けるほど、反発されることがある
親は子どものためを思って、「勉強しなさい」「早く寝なさい」
「そんなことしてないで、○○しなさい」と言います。
どれも、親からすれば正しいことかもしれません。
でも、子どもの側からすると、「自分のことを全部、親に決められている」と感じることがあります。
すると、「うるさい!」「分かってる!」「自分でやるから!」となる。
そして親も、「何でそんな言い方するの!」と腹が立つ。
こうして、
親が言う
↓
子どもが反発する
↓
親がさらに言う
↓
子どもがさらに反発する
という「反抗のループ」が始まります。
だから、一度「引いてみる」
子どもが反抗してきたとき、
「言うことを聞かせる」ことだけを考えない。
ときには、
「そう思うんだね」
「あなたはどうしたい?」
「じゃあ、どうするか自分で考えてみよう」と、一歩引いてみる。
これは、親が負けることではありません。
むしろ、「あなたにも考える力があると、私は信じている」というメッセージになります。
反抗期は、親子関係を変えるチャンスかもしれない。
子どもが小さい頃は、「親が教える」ことが中心です。
しかし、子どもが成長してくれば、「親が答えを教える」だけでは足りなくなってきます。
少しずつ、「一緒に考える」へ。
そして、「あなた自身で決めてみる」へ。
子どもが親から離れていくことは、寂しいことでもあります。
でも、それは、「親が必要なくなる」ということではありません。
むしろ、「親に言われなくても、自分で考えて行動できる人になる」ための、大切な成長なのかもしれません。
今日から、ひとつだけ変えてみませんか?
子どもに何か言いたくなったとき、「○○しなさい!」と言う前に、一度だけ、
「あなたは、どうしたい?」と聞いてみる。
すぐに答えを教えたくなったら、「あなたはどう思う?」と聞いてみる。
これだけでも、親子の会話は少し変わるかもしれません。
反抗期の子どもに必要なのは、
「何でも許してくれる親」ではなく、
「自分で考えることを信じてくれる親」なのかもしれません。
そして、親が子どもに問いかける言葉が変われば、子ども自身が自分に問いかける言葉も変わっていく。
「どうしてできないの?」から、「どうすればできる?」へ。
子どもの未来をつくるのは、親が与える答えだけではありません。
子ども自身が考え、選び、決める機会。
その一つひとつが、未来の「自分で人生を切り拓く力」につながっていくのではないでしょうか。

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