2026年09月18日
「食品が高い……」
「電気代もガソリン代も高い……」
そんな中、今度は**「金利」まで上がりました。**
2026年9月18日、日本銀行は政策金利を1.00%から1.25%へ0.25%引き上げることを決定しました。
今回の利上げは、2024年3月のマイナス金利解除以降、6回目。
政策金利は、実に1995年以来、31年ぶりの水準となります。
「金利が上がったと言われても、自分の生活には関係ないのでは?」
そう思う方もいるかもしれません。
しかし、子育て世帯にとって特に気をつけたいのが、住宅ローンです。
現在、住宅ローンを利用している家庭の中には、変動金利を選んでいる方も多くいます。
住宅ローンは、金利が少し上がっただけでも、借入額が大きいため、家計への影響が無視できません。
みずほ総合研究所では、今回の利上げによって、変動型住宅ローン金利が1.20%程度から1.45%程度へ0.25%ポイント上昇すると想定しています。
では、実際にどのくらい変わるのでしょうか。
みずほ総合研究所のモデルケースでは、
4,000万円・35年・変動金利
という住宅ローンについて、金利が1.20%から1.45%に上昇した場合を試算しています。
「5年ルール」が適用されるケースでは、すぐに毎月の返済額が増えるわけではありません。
しかし、6年目には、
月額11.7万円 → 約12.2万円
となり、月約5,500円、年間では約6.6万円の負担増。
さらに35年間では、金利が上昇しなかった場合と比べて、総返済額が約197万円増えるという試算です。
もちろん、これはあくまで一定の条件を置いたモデルケースです。
住宅ローンの契約内容や金融機関によって、金利の見直し時期や返済額への反映方法は異なります。
ただ、
「0.25%くらいなら大したことない」
と簡単に考えられないことは分かります。
ここは、住宅ローンを利用している方にとって重要なポイントです。
「金利が上がったのに、毎月の返済額が変わっていない」
というケースがあります。
これは、いわゆる5年ルールによるものかもしれません。
しかし、返済額が変わらなくても安心とは限りません。
金利が上昇すると、毎月の返済額の中で利息として支払う割合が増え、その分、元金が減りにくくなるからです。
つまり、
「毎月の支払いが変わっていない=金利上昇の影響を受けていない」
ではありません。
住宅ローンを利用している方は、一度、現在の金利と返済予定表を確認してみることをおすすめします。
金利が上がれば、影響を受けるのは住宅ローンだけではありません。
例えば、
・自動車ローン
・教育ローン
・事業用の借入
・カードローンなどの借入
などにも、金利上昇の影響が及ぶ可能性があります。
特にこれから住宅購入を考えている家庭では、「今の金利で借りられる」と考えるだけではなく、金利が上昇した場合にも返済できるかを考えておくことが重要です。
ここも忘れてはいけません。
金利が上がれば、預金金利も上昇する可能性があります。
つまり、
借金をしている家庭 → 利息負担が増える
一方で、
預金・金融資産を多く持っている家庭 → 受け取る利息が増える
という違いがあります。
みずほ総合研究所の試算では、今回の利上げによる家計全体への影響は、預金利息の増加などを含めて年間約4,000億円のプラスとされています。
ただし、住宅ローンなどの負債を持つ世帯に限ると、平均では年間約1.9万円のマイナス。
特に20代・30代では、住宅ローンの利払い増加などによる負担が大きくなると試算されています。
つまり、
「金利上昇は、すべての家庭に同じ影響を与えるわけではない」
ということです。
ここが今回、一番考えておきたいところです。
現在の家計には、
食品の値上げ
+ 電気・ガスなどの光熱費
+ ガソリン
+ 冬の灯油
+ 住宅ローンの金利上昇
という問題が同時に存在しています。
これまでなら、
「物価が上がっても、住宅ローンの金利は低い」
という状態でした。
ところが今は、
生活費が上がっているところに、借入コストまで上昇する。
そんな時代に入りつつあります。
子育て家庭の場合、さらに気になるのが教育費です。
子どもが小さいうちは比較的支出が少なくても、
高校、大学と進むにつれて、
・授業料
・受験費用
・塾や予備校
・部活動費
・通学費
・一人暮らしの仕送り
など、支出が大きくなる可能性があります。
そこへ、
住宅ローン+物価上昇+教育費
が重なったらどうでしょうか。
だからこそ、今の段階で家計を一度確認しておくことが大切です。
ここも注意したいところです。
金利が上がったからといって、
「預金を全部使って住宅ローンを返してしまおう」
と単純に考える必要はありません。
これから教育費が必要になる家庭なら、手元資金を残しておくことにも意味があります。
大切なのは、
住宅ローンの残高
+ 金利
+ 手元資金
+ 教育費
+ 毎月の生活費
をまとめて考えること。
「借金を減らすこと」だけを見るのではなく、家計全体のバランスを見ることが重要です。
難しい経済の話に聞こえるかもしれません。
でも、家庭で確認しておきたいことは、それほど難しくありません。
まずは、
① 住宅ローンの現在の金利を確認する
② 金利が0.5%、1%上がった場合の返済額を確認する
③ 電気・ガス・通信などの固定費を見直す
④ 年末から冬にかけての光熱費・ガソリン・灯油代を想定する
⑤ 教育費が増える時期に、家計が耐えられるか確認する
この5つだけでも、かなり違います。
金利上昇も、物価上昇も、自分で止めることはできません。
しかし、
「自分の家計にどのくらい影響するのか?」
を知っておくことはできます。
特に住宅ローンは、数千万円という大きな金額を長期間借りるものです。
わずかな金利差でも、長い年月では大きな金額になる可能性があります。
これからの家計は、
「いくら稼ぐか」だけでなく、
「いくら使うのか」
「いくら借りているのか」
「将来いくら必要なのか」
まで含めて考えることが、ますます重要になりそうです。
物価高に加えて、金利も上昇。
「まだ大丈夫」と思っている今こそ、一度、家計を点検する。
それが、これからの時代の家計防衛につながるのではないでしょうか。
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