2026年01月10日
金利上昇の影響を受け、個人向け国債の販売が大きく伸びています。
発行年別の販売額を見ると、2023年は3兆5,081億円、2024年は4兆457億円、2025年は5兆2,805億円と増加傾向が続いています。
種類別では、2012年以降、利率が見直され続ける「変動10年」が長く売れ筋1位でした。しかし、2025年4月発行分から「固定5年」の利率が1%台に上昇したことで、「固定5年」が人気1位に入れ替わりました。
2026年1月発行分(12月4日〜30日募集)の利率は、
固定3年:1.10%
固定5年:1.35%
変動10年(当初半年間):1.23%
と、いずれも1%台となっています。
メガバンクの定期預金金利(3年0.35%、5年0.40%、10年0.50%)と比べると、個人向け国債のほうが有利な金利水準です。
購入するかどうかは別として、個人向け国債は知っておくと役立つ金融商品です。ここでは、その仕組みやメリット・注意点を分かりやすく解説します。
個人向け国債は、個人のみが購入できる国債で、以下の3種類があります。
変動10年
10年満期で、半年ごとに利払い。次の半年分の利率が見直される変動金利型。
固定5年
5年満期。発行時の利率が満期まで固定。
固定3年
3年満期。発行時の利率が満期まで固定。
(固定5年・3年も利払いは半年ごと)
従来の国債は、市場価格で売却する必要があるため、値上がり益や値下がり損が発生します。この仕組みが個人には分かりにくく、普及しにくい要因となっていました。
そこで、多額の国債発行が必要な財務省は、個人でも安心して買えるよう、価格変動のない「個人向け国債」を開発しました。
(変動10年:2003年開始/固定5年:2006年/固定3年:2010年)
価格変動がなく元本が守られるため、商品性は「定期預金」に近い形です。
1万円から購入可能(一般国債は5万円から)
額面で購入し、換金も額面で可能
→ 価格変動リスクがない
一部換金も可能(1万円単位)
国が元本と利息を全額保証
毎月募集しており、いつでも購入しやすい
銀行・信用金庫・ゆうちょ等 合計881機関で取り扱い
一部はネット購入も可能
発行後1年間は換金不可(据置期間)
例外:購入者の死亡、災害救助法が適用される大規模災害
→ 定期預金とは異なる重要ポイントです。
1年経過後に換金する場合は「中途換金調整額」が差し引かれる
差し引かれる額:
→ 過去2回分(=1年分)の「税引き後利息相当額」
そのため、据置期間が明けてすぐ換金すると利回りはほぼ0%になります。
ただし、元本割れすることはありません。